■開催日時 2016年3月26日(土)9:45~11:45
■場 所 ライズヴィル都賀山(守山市)
■参加者 38人(組合員、役職員)
「コープしが震災支援5年間の取り組み」
<コープしが 西山理事長>
東日本大震災発生後、コープしがが、いつ、どのような支援を行ってきたかについて、スライド写真を上映し、5年間の支援活動の振り返りました。震災を忘れないこと、継続的な支援を続ける事について報告されました。
▲岡野常任理事のあいさつ | ▲西山理事長による報告 |
「生協の果たした役割と、被災地の再生について」
<みやぎ生活協同組合 生活文化部 須藤敏子様>
震災直後のみやぎ生協の様子について、事業活動は停止し、職員の中にも、本人や家族が死亡するなど、大きな被害を被った。そのような中でも、行政への緊急物資の提供、水や食料を提供し続けた。これには、全国の生協の仲間と、取引先からの支援が大きな力となった。また、普段の暮らしを取り戻すため、事業を継続することと、再開することを目指した。職員の自主的な判断のもと、当初は倉庫に商品を並べて商品の販売を始めた。どこの店舗も開いていない中、適正な価格で販売を開始し、4月1日には通常営業にこぎ着けた。
次に、組合員が自主的に取り組んだ、おゆずり会、募金活動、ボランティア、バザーなど、生活支援活動の報告。この組合員の被災者応援を広げるため、ボランティアセンターを立ち上げ、日常の生活にもどれる活動、人のふれあう、ふれあい喫茶(サロン活動)がスタートした。手探りで始めたふれあい喫茶は安否確認や、ほっと一息つける場、地域のつながりの場として大きな役割を果たした。最後に、現在行っている活動や事業について報告頂きました。
▲みやぎ生協 須藤様
「原発事故による放射能汚染に向き合って」
<生活協同組合コープふくしま 専務理事 野中俊吉様>
原発事故と放射能汚染とは、どんなことだったか、コープふくしまはどんなことをしてきたか、放射能が主役の生活を自分が主役の生活に回復させるために今どんなことが課題となっているかの3つの視点で報告頂いた。
まず、原発事故で「何が起こったのか」について、次に、食事の放射性物質の調査、外部被ばく調査など「向き合ってきたこと」、最後に事故を起こした1号機から3号機では放射線量が非常に高く、防護服を着ていても近づくことができない状態であることや、増え続ける汚染水の課題、避難指示解除と損害賠償打ち切りなど「現状の課題」ついて報告頂き、県民すべてが放射能が主役の生活から自分が主役の生活を取り戻して初めて復興できたといえる状態になるというメッセージを発信頂きました。
▲コープふくしま 野中専務
・日本のコープの組織は、すばらしいと感じるお話でした。
・抽象論にとどまるのではなく、科学的、論理的に現状分析していくことが、自分が主役の日常を取り戻す、最短の道であるような気がしました。
・原発が与える影響を正しく理解し、現状を正しく受け止めることの大切さを強く感じました。
・理性的に怖がるために学ぶことはとても大切。そして、それでも怖い人はそれでよい。自分の価値観を押しつけないということに、深く共感しました。有事に、自発的に行動できるよう、平時から「自分の出来る事」を常に意識することが大切だと思いました。
・すごくわかりやすかった。こんな風に学んで、末永く寄り添う。当事者の方の気持ちを考え、望んでおられることを、望まれるように対応することが大切と思いました。
・適切な情報を得て、的確な支援をし、絶対に忘れないこと、伝えていく事だと思います。
・人が真ん中にある支援が大切だとあらためて思いました。滋賀に住んでいて思っていた支援と実際に被災された方が望んでいる支援が違うこと。もっともっと現地の立場に立った支援をと思いました。私が、その立場になっていたら同じように出来るだろうか・・・と考えさせられました。人が主役の復興を支援できたらと思います。
・復興には、時間がかかることと思いますが「継続は力なり」という言葉通り、コツコツしか解決できないと感じています。
・震災に遭っていない自分が、起きたときのこと、そのあと知ったことを忘れずに、震災に遭われた方々のためにも、自分の子どもたちに伝えていく事が大切だと実感しました。まだまだ、東北の方々の復興が進んでいない現状を知ることが出来ました。一日でも早く、満足出来る生活を送って頂けるように、自分自身、出来る最大限の支援をして、その意思を周りに広めていくことが大切と実感しました。
・学ぶこと、知ること通じて子どもたちに伝えていきたい。過去のこととせず、長く続ける事が重要だと思いました。