コープしがは、平和政策(「私たちは過去の歴史に学び、命の尊さを考え、お互いの人権を守り、自然と共生し、安心できるくらしづくりをすすめます」)に基づき、平和について考える取り組みを行っています。
5月31日(土)、東近江市と米原市をめぐり、戦争遺跡にふれ、戦時中のくらしについて体験し学習する、「県内戦争遺跡めぐり」を開催し、32名(大人24名、子ども8名)の組合員やその家族が参加しました。
滋賀の戦争体験を身近に感じ、新ためて平和の大切さを感じる1日となりました。
東近江市では、所有されている方に特別に許可をいただき、布引掩体(えんたい)群17基のうち4号掩体を見学しました。そこでは、直に掩体を見て触れることができました。飛行機を避難させるために作られていたこともあり、大きな戦跡に圧倒されていました。コンクリートの中に石が混ざっている部分や木の柱で支えられていた部分が残っており当時の状況を感じました。
冲原神社では、連隊本部の門柱が残されており、八日市飛行場についても学びました。
滋賀平和祈念館では、ボランティアで活動をされている戦時食グループさんに当時食べておられた「すいとん」についてお話をいただき、試食しました。当時の味を知る方が「こんなに美味しくなかった」と言われていたというエピソードを聞き、それぞれの食材の質の悪さや配給制という苦しい生活の状況を感じました。展示では当時の写真や現物などを見ることで、より戦争について考えることができる機会となりました。
▲布引掩体群での様子
▲滋賀県平和祈念館での様子
米原市では、岩脇蒸気機関車避難壕を見学しました。岩の中を人の手で少しずつ掘っていた跡が見て取れました。貫通していない避難壕にはダイナマイトを入れる穴が開けられていて、作業の過酷さや終戦最後まで作業をされていた状況を感じることができました。
▲岩脇蒸気機関車避難壕での様子
・掩体は作りが少し雑になっていると聞いて、それほど大変な状況だったのだと改めてわかりました。
・滋賀県が空爆の練習する所になったと聞いて、練習のために死傷者を出していいのかと疑問に思った。
・こんな身近な所にリアルな戦争のなごりがあるのに、次世代に平和について考えさせる機会がないとしたら、私たち大人の責任だと思いました。最低でも友人と孫には今日聞いたことを伝えようと思っています。
みなさんは滋賀県にもこのような戦争遺跡があることをご存じでしたか?「戦争遺跡が残っている間、戦争は終わっていないんだ」と遺跡を所有されている方の声もお聴きしました。みなさんがお住いの地域にも戦争遺跡が残っているかもしれません。今一度戦争について、平和について考えてみませんか?
県内戦争遺跡めぐりの開催には、平和募金でお寄せいただいた募金を一部使用しています。
今後も、コープしがでは組合員とともに「平和」について考える活動に取り組んでいきます。