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たべる・たいせつ
災害時にも使える節電・停電時のご飯作り

9月1日は防災の日。災害時に備えて食の準備をされている方も多いと思いますが、防災食や災害時の調理法は、普段の生活の中でも結構便利に使えます。例えば「パッククッキング」と言われる、ポリ袋に食材を入れて湯せんする調理は、停電時でもカセットコンロがあれば大丈夫。ポリ袋に食材と調味料を入れ、なるべく真空になるよう空気を抜き、調理中に膨張することを考え、結び目は上の方で結びます。それをお湯の中に入れて加熱し、放っておくだけ。一度に数種類の料理ができ、加熱の間にほかの準備ができます。

また、前回のキャンプ飯で紹介したパスタも、水(野菜ジュースでも可)に浸けておくだけで戻るので、ゆで水やゆで時間が少しで済みます。実はカップ麺も、お湯ではなく水を直接入れて30~40分待てば、冷やしラーメンに。きゅうり・トマト・長いもなどの野菜は、薄く切ってめんつゆに浸けておくと、だし漬け料理としていただけます。

成長盛りの子どもたちには、ドライパックの大豆をすりこ木などでつぶし、塩もみしてサッと水で洗ったスライス玉ねぎを混ぜ、粉チーズ・塩こしょうで味付けして小さく丸め、ポリ袋で細かくつぶしたポテトチップスやクラッカーをまわりに付ければ「超簡単!たんぱく質たっぷりコロッケ」のでき上がり。お酒のつまみにもおいしいですよ。それから意外と便利なのが「ライスペーパー」。生春巻きの皮に使われている食材で、賞味期限が2~3年と長期保存ができ、水に濡らすだけで火を使わずに食べられる優れもの。米粉でできているので、アレルギーにも対応できます。野菜やツナ缶などを巻くだけで、おかずとご飯の両方の代わりになるし、バナナやイチゴなどの果物や、市販のあんこなどを巻けばおやつとしても楽しめます。残暑のこの時期、火を使わない分、食中毒には気をつけながら、防災の予行演習も兼ねて節電料理をお試しくださいね。

ポイント
  • 防災食を食べてみよう
  • ポリ袋で湯せん料理
  • 防災食は予行演習を

文:地域活動栄養士 長岡由里子さん

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