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たべる・たいせつ
三角食べと ばっかり食べ

 皆さんは家庭の食事や学校給食の時に「三角食べしましょう」と言われたことはありませんか? 食事をバランスよく残さず食べるために、主食 ⇒ 汁物 ⇒ おかずをひと口ずつ順に(交互に)食べるよう指導されてきたようですが、いろんな食事形態の今では食べづらかったり、逆に生活習慣病予防の観点からは順番から外れたりすることもあります。

三角食べの利点は、

  1. まんべんなくどの料理も減るので食べ残しが少ない
  2. すべてに箸をつけることになり栄養に偏りがなくなる
  3. 薄味(ごはん)と濃い味(おかずや汁物)を口の中で混ぜることで味の調整(口中調味)ができ、おかずも交互に食べて味が混ざることで味覚が広がる

ということが挙げられます。欠点は、

  1. 食事の途中で常に汁物が入ることにより、よく噛まずに流し込む場合がある
  2. 食欲がない、またはおかずをしっかり食べたいときなど体調による食事量の調節がしにくい
  3. 和洋中いろんな料理が出てくるときに口中調味がおいしくない

などがあります。

また最近では生活習慣の違いや外国人など文化の違いにも配慮が必要なこともあり、必ずしも三角食べを強要することがよいこととは言えません。好きなものや偏ったものばかり食べる“ばっかり食べ”はよくありませんが、子どもたちに伝えたい食べ方は

  1. 強要され緊張して食べるのではなく、まずはゆっくり噛んで食べること
  2. 順番を気にするのではなく1つ1つの料理に興味を持つよう、目で見て・香りを嗅いで・味わうこと
  3. 食事ができることに感謝し、作り手の気持ちを思いやることで偏らずに食べるようにする

ことが大切です。

味覚が一番発達する時期に色んな味を覚えることや色んな料理を口にすること、また料理に合った食べ方を覚えることも大切にしたいですね。

ポイント
  • ゆっくり噛んで食べる
  • 料理に興味を持つ
  • 感謝と思いやりを

文:地域活動栄養士 長岡由里子さん

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