
供給センター長崎 生産者のみなさん
(左から)生活協同組合コープしが 宅配商品部 佐々木 美知さん、油谷 享さん
(左から)生活協同組合コープしが 宅配商品部 佐々木さん、油谷さん生協でお買い物していると、商品名に「産直」と付く野菜や果物、お肉などがたくさんあることに気が付きます。この“産直”という言葉、どういう意味かご存じですか? これは、“産地直送”や“産地直売”といった言葉の略語ではないのです。
「コープしがでは“産直”を“産地直結”と定義しています。たとえば産地直送だと、産地から一方通行で消費者の手元へ届くだけですが、産地直結には生産者と組合員が直接つながり、共に歩むという意味が込められています」と、コープしが 宅配商品部 農産・産直担当の油谷 享さん。
コープしがの産直には以下のように「5つの約束ごと」があります。これだけ聞くと組合員にはたくさん恩恵がありますが、生産者にはコープしがとの産直契約でどのようなメリットがあるのでしょうか。
「年間を通じて確実な数量を出荷でき、安定した収益につなげられることが一番大きなメリットです。また万が一、災害などが起きた場合は、少額ではありますが、コープしがからお見舞金をお届けしています。持続可能な農業を生産者にだけ押し付けるのではなく、私たち組合員も協力できるしくみが“産直”なんですよ」と油谷さん。
そもそも生協の産直は高度経済成長末期の1970年代、大量の有害添加物や農薬などが原因で人体への影響が深刻になった時代に「安全・安心なモノを食べたい」という切実な思いからスタートしました。そして現在、コープしがでは海外を含め69産地と産直契約を結んでいます。
では実際に、産直産地とコープしがではどのような取り組みを行っているのでしょうか。「生協牛乳120」などでおなじみの大山乳業農業協同組合を例に、宅配商品部 統括マネージャーの佐々木 美知さんにお話を伺いました。
「鳥取県の大山乳業農協さんとは1970年代からのお付き合いになります。1990年には大山乳業農協と鳥取県畜産農協・京都生協などで『CO・OP牛乳産直交流会』という協議会を立ち上げました。2009年には大山乳業農協とコープしがで協定を結び、定期的に親睦を深めています」と佐々木さん。たとえば毎年、各生協の産直事例の報告や、牧場視察・工場見学などを行う「産直フォーラム」を開催。また、親子で生産者と親睦を深める「産地交流オータムキャンプin鳥取」や職員産地研修、商品を通じた交流を滋賀県内で行う「商品大交流会」などを通じ、ファンの裾野を広げています。もちろん他の産直産地でも、さまざまな交流活動に取り組んでいます。
産地交流オータムキャンプ in 鳥取
コープしが職員の産地研修
商品大交流会もう一つ、みなさんに知っておいてほしいのが「利用登録制度」です。この取り組みは産直の一環で、事前に数量やお届け頻度を登録しておけば、適正価格で安定的に商品を購入できるしくみです。特に今回はコープしがでおすすめの登録商品を2点ご紹介します。

1993年の米不足をきっかけに、一年を通じてお米を安定的に届けることをめざしてスタートした制度。産直提携した県内JAが生産する「コープ米」、滋賀県認証の「環境こだわり米」、有機JAS基準をクリアした「有機栽培米」など5種類から登録できます。数量は2㎏・5㎏・10㎏(5㎏×2)から選べ、お届け頻度は毎週・隔週・4週に1回から選択可能。また、1㎏につき1円を「滋賀応援寄附」に贈呈し、びわ湖の保全活動に役立てています。
秋掘りじゃがいも 収穫の様子市場相場に左右され、異常に値上がりしたり、買い叩かれたりしやすい農作物を適正価格でお届けしたいと始まった制度。特にじゃがいもは資材費や物流費がどんどん高騰するにも関わらず、海外輸入品などの影響で市場価値がどんどん下落していく傾向にありました。そこで長崎県南島原市にある「供給センター長崎」と連携し、種をまく前に買い取りを約束する播種前契約の登録を2025年からスタート。この取り組みで生産者はある程度の収入の目途が立ち、安心して農業に集中できる他、組合員は生産者が丹精込めたじゃがいもを事前に設定された適正価格で購入することができます。また、最新の畑の様子はSNSでチェックできます。