

滋賀県 健康しが推進課 健康づくり係
滋賀県 健康しが推進課 健康づくり係「熱中症とは、高温多湿な環境で体温調節がうまくいかず、体内に熱がこもって起きるさまざまな症状のことです」と、滋賀県 健康しが推進課の西村さん。
そもそも私たちは運動などで体温が上がると、汗をかいたり血流量を増やしたりして、効率よく体内の熱を外に逃がすことで、体温を調整しています。しかし、体温調節がうまくできず、体内に熱がこもってしまうと、めまいや吐き気、頭痛といった体調不良を起こしてしまうのです。
「特に高齢者や子ども(乳児・幼児)には注意が必要です。ご高齢の方は年齢と共に体温調節機能が低下し、暑さやのどの渇きを感じにくくなっています。一方、子どもは体温調節機能が十分に発達しておらず、体に熱がこもりやすい状態です。また、大人よりも背が低いため、地面からの照り返しの影響を受けやすくなっています。」
また、熱中症が起きるのは屋外ばかりではありません。実際に発生した場所で最も多かったのが「住居(家屋内だけでなく、敷地内を含む)」。救急搬送された人の約3割(全国では約4割)が住み慣れたわが家で熱中症になっています。
暑い日が続くと、体は次第に暑さに慣れて(暑熱順化)、暑さに強くなります
「そこで大切になってくるのが『暑熱順化』です。暑熱順化とは、少しずつ体を暑さに慣れさせること。高温多湿な環境でもきちんと体内の熱を逃がせるように、普段から血液の巡りをよくし、汗をかきやすい体づくりをしておくことが重要です」と西村さん。
具体的には、適度に汗をかく運動や、シャワーではなく湯船につかる入浴がおすすめ。ただし、暑熱順化には数日~2週間ほどかかるので、この6月から始めておくのがよいでしょう。
大股ウォーキング : 大股、早足で10分程度歩く。仕事や学校の帰り道に、2~3kmほど長く歩くとより効果があります。運動に時間がとれない人には通勤・通学時間を利用したウォーキングがイチ押し。
スクワット : 足を肩幅に開き、膝を曲げ伸ばし。おへそをぐっとへこませて体幹を意識すると効果がアップします。20~30回を目安に「少しきつい」と感じる程度で繰り返しましょう。
ジョギング : ウォーキングよりも時短で効果を得られるのがジョギング。1回15分程度で週5回が目安です。
サイクリング : 腰痛やひざの痛みが気になる人にはサイクリングもいいでしょう。1回30分程度で週3回が目安です。


ひざの曲げ伸ばし運動 : イスに座った状態でできる高齢者向けの運動です。太ももの前側の筋肉を意識しながら、10回1セットを目安に片足ずつひざを曲げ伸ばしします。
足踏み運動 : イスに座ったまま足踏みします。10回1セットを目安に大きく腕を振りながら行ってください。
暑熱順化によって汗をかく習慣が身につくと、汗に含まれる塩分(ナトリウム)が少なくなり、皮膚の血液量が増え、体温が上昇しにくくなるなどのメリットがあります。ただし、せっかく暑熱順化を獲得しても、涼しい環境で数日過ごすとまた元に戻るという報告も…。あまり無理せず、気長に、自分に合った方法で続けましょう。
暑熱順化にプラスして、ちょっとした対策で熱中症を予防できます。何も難しいことはありません。毎日の生活に取り入れて、夏場の習慣にしておきましょう。
「のどが渇いたな」と思った時には軽度の脱水を起こしている場合があります。「1時間に1度は水を飲む」など、時間を決めて水分補給を心がけましょう。こまめに飲むことがポイントです。
屋外での活動やスポーツなどの汗をかく状況では、塩分補給に飴やタブレット、スポーツドリンクなどが有効です。ただし、塩分・糖分過多になる恐れがあります。とりすぎには注意しましょう。
体をあまり締め付けず、吸湿性・速乾性に優れた生地がいいでしょう。
外出時には帽子や日傘で直射日光を避けましょう。
これが最も重要かもしれません。「今日は寝不足だな」「体がだるいな」と感じたら、激しい運動や外出を控えるなど、無理をしないよう心がけましょう。
※上記の症状は熱中症特有のものではありません。ほかの疾患に該当する可能性もあります。「熱中症警戒アラート」は、4~10月中に熱中症の危険が極めて高くなると予測された場合に注意を呼びかけるものとして、発表されます(さらに警戒レベルの高い「熱中症特別警戒アラート」もあります)。
最近は、希望する地域の警戒情報をLINEやメールで受け取れますので、ぜひ設定しておくことをおすすめします(環境省のLINE公式アカウントはこちら)。
「自分だけは大丈夫」などと思わずに、今夏もみなさんご一緒に、万全の熱中症対策を心がけましょう。