滋賀のフリルレタス
2020年春、祖父の代から水耕栽培を営んできた南出卓哉さんが仲間とともに株式会社アグテコを設立しました。
見渡す限りの田園地帯に、突然巨大なビニールハウスが現れる野洲市吉川地区。アグテコファーム吉川では、甲子園球場よりも広い敷地を整備し、フリルレタスの水耕栽培を行っています。
野菜づくりは子育てと同じ
水耕栽培のメリットは、雑菌の多い土を使わないので農薬が少なくて済むこと。施設栽培なので、1年中安定して出荷できます。毎日レタスの顔色を見て「おかしいな」と思ったら早めの予防を心掛けています。天然由来の農薬を使用し、成分が残留するなど心配なものは一切使用していません。
「野菜と人間は同じ。過保護にせず、きちんと会話する。ダメな時にはサポートしますが、なるべく自分で力をつけて育ってほしい」。そう語る宮代さんは、まさにお父さんの表情。最先端の技術を取り入れながら、「野菜を工業製品ではなく生きた食べ物として育てたい。そんな思いが根っこにあります。さまざまな気象条件や土壌条件に合わせた栽培技術を追求しています。」
「フリルレタスの保存方法」
レタスは根元を切った途端に傷みやすくなる野菜です。そのため、水を含ませたスポンジを使い、根付きのまま出荷するようにしています。また、弊社では収穫後のフリルレタスを丸1日保冷庫で保管して滅菌を行います。雑菌の繁殖が傷みの原因になるからです。保存のコツは、なるべく早く冷蔵庫に入れること。吹き出し口の近くだと水分が飛んでしまうので、冷風が直接当たらないところに保管するようにしてください。