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ライフジャーナル
よりスマートに!ブラックフォーマルの装い

新しい年も始まり、さまざまな節目を迎えるこの季節、セレモニーや歓送迎会、
パーティーなど家族の大切な行事が控えている人も多いのでは。
そこで今回は、着こなしのマナーや選び方、お手入れ方法まで、これだけは知っておきたいブラックフォーマルのあれこれを
「洋服の青山 大津瀬田店」の森隆行店長に教えていただきました。

ブラックフォーマルは誰もが着る身近な礼服

洋服の青山 大津瀬田店店長 森 隆行さん
洋服の青山では、生協様会員カードご提示にて割引させていただきます。2~3 月は毎年大変混雑する時期ですが、朝早めや夕方は比較的ゆったりと選んでいただけると思います。ブラックフォーマルはもちろん、セレモニーフォーマルやリクルートスーツも多彩に揃っておりますので、スタッフにお声掛けいただきながら、ぜひお気に入りの一着を見つけてください。

 フォーマルスタイルには正礼装と略礼装があります。和洋ありますが、ここでは洋装についてご紹介します。
 まず一番格式が高い正礼装は、男性ならモーニングや燕尾服、女性ならロングドレスなど、新郎新婦の父母が着るような装いをいいます。一方、冠婚葬祭の場面で目にすることの多い礼服といえば、一般に「ブラックフォーマル」と呼ばれる略礼服。男性の場合は黒色のスーツです。(黒のスーツとは生地や織り方、染め方が違いますが)昔はダブルが好まれましたが、今は2つボタンのシングルが主流です。

 女性のフォーマルはスカートスタイル。ブラックフォーマルなら、黒色のジャケットとワンピースのアンサンブルが定番ですね。男性よりもバリエーションが多彩で流行りの移り変わりも速く、昨今ではシルエットがきれいに見えるウエスト位置が高めのデザインが人気です。夏物でも七分袖が多いのは、「肌の露出を控える」というフォーマルスタイルならではの特徴です。

装いで心を表すためにシーンに合ったアレンジを

 基本的に、ブラックフォーマルは慶事弔事どちらも着用いただけます。ただその際は、よりシーンにふさわしい装いになるよう、小物やアクセサリーなどで変化をつけて。例えば、慶事の場合、男性ならポケットチーフがおすすめです。それだけでおめでたい雰囲気にパッと変わりますよ。女性はアクセサリーなどもありますが、やはり華やかに演出するならコサージュがおすすめ。卒業式などでは、男児のお母様はブルー系、女児のお母様はピンク系を選ばれる方が多いようです。スーツスタイルや明るい色のセレモニーフォーマルなどで参列する場合にも、普段とは違うアクセントをプラスすることで、喜びやお祝いの気持ちを表現してみてください。

 逆に弔事の場合は、お悔やみの心を表すような装いでなければなりません。同じブラックフォーマルでも、靴やバック、アクセサリーなどが華美なものにならないよう、心配りが必要です。

体型に合うことが一番!黒色の濃度も意識して

 せっかく小物やアクセサリーに気を遣っても、肝心のブラックフォーマルが身体に合っていなかったら、着心地も悪く見た目もパッとしません。特に男性はデザインがシンプルな分、肩が落ちていたり、二の腕が膨らんでいたり、胸元が浮いてしまっている状態はとても格好が悪いもの。ブラックフォーマルに限らないことですが、スーツ選びで大切なのは、肩と胸まわりの落ち着き、上半身のおさまり感です。同じサイズでも、デザインはいろいろとあります。販売スタッフにも相談しながら、時間を惜しまず試着をして身体に合ったものを選ぶようにしましょう。心地がいいと感じるスーツは高価なものが多いかもしれませんが、それには、身体になじむ上質の生地が使われていたり、身体に沿うような縫製で仕立てられていたり、ちゃんと理由があるはずです。

 また、ブラックフォーマルの場合には、「黒色が濃いほど高くなる」とよく言われます。何度も染める技術、それに対応できる丈夫な生地。より深い黒色にするために目を詰めて織り上げるため、生地の強度が増してシワになりにくく、型くずれせずに長持ちする………。黒色が濃いほど高価になるのは、値段に見合う分だけ上質な材料を使い、手間をかけて仕立てられているからなんです。分からないようでも、並べてみると色の違いは一目瞭然。購入する際は、そのあたりも踏まえておくと、より納得のいく一着に出会えると思います。

お悔やみシーンでのタブー

  • 光沢のある素材は×!
    カフスやアクセサリーなど、金の装飾品は身につけないで!
  • 皮製品は避けて!
    殺生を連想させる皮製品はNG。バッグなどは布や合皮が無難
  • ヒールは5センチ位までのものがBest!
    デザインはシンプルでもヒールが7 センチ以上のものは華美に
  • ズボンの裾はシングルで!
    ダブルは「悪いことが重なる」という意味に。裾はシングル仕上げに
  • ネックレスは一連を!
    二連や三連のネックレスは、「悪いことが重なる」という意味に

きれいに長く着るには2着の備え&お手入れを

 ブラックフォーマルには通年着ていただけるものもありますが、やはり2着ご用意いただくのがおすすめです。春夏用と秋冬用では、素材や縫製などにより、通気性や速乾性、保温性などが変わってきます。当然、季節に即したものを着ていただける方が快適ですし、それぞれの生地の耐久性も上がります。たまにしか着ないものだからこそ、皆さんできるだけ長く着たいですよね。そのためには、お手入れも非常に大切です。

 まず、着用後は必ずクリーニングに出して汚れを落とすようにしてください。夏場、たくさん汗をかいた場合には、水洗いクリーニングもおすすめですよ。クリーニングから戻ってきたら、型くずれのしないハンガーに吊るし、防虫カバーをして保管してください。半年に一度陰干しして風通しをすれば虫食い対策も万全。これで、極端に体型が変わらない限り、15~20年はしっかり着られます。

長持ちのカギはクリーニングと適切な保管!

 着る機会の少ない礼服ですが、少しの食べこぼしや汗染みが、変色や虫食いなどを引き起こすので、毎回のクリーニングは必至。保管時は、肩に厚みのあるハンガーに吊るし、防虫効果のあるカバーをかぶせるのをお忘れなく。針金ハンガーは型くずれの原因に、またクリーニング店のビニールカバーは、通気性がないのでカビや虫の発生につながります。

メンズ

  • ジャケットは厚みのあるハンガーに
  • ズボンはズボン用のハンガーに(裾を上にして吊るすとシワがのびた状態で保管できる)
  • それぞれに、もしくは一緒に防虫カバーをかぶせる

レディース

  • ジャケットとワンピースは重ねてもOK
  • 厚みのあるハンガーに吊るし、防虫カバーをかぶせる
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