サラダフレークはかまぼこでありながら、カニ肉のように繊維があって、風味も味も本物にそっくり。そのままサラダに合わせたり、かに玉、炒飯、冷やし中華、酢の物、揚げたりしてもおいしいから、いろんな料理に使えます。
そんなサラダフレークがどのように作られているか、日本水産株式会社(ニッスイ)の姫路総合工場を訪ねて、おいしさのひみつを教えてもらいました。
サラダフレークが生産されている姫路総合工場がある兵庫県は、瀬戸内海と日本海に面していて、古くから新鮮な水産物を利用した、練り製品づくりの基盤がありました。姫路工場では1971年から関西圏の拠点として、練り製品の製造を行っています。
それまで一般的だったかにかま「かにスティック」より、見た目も味もより「カニ」に近づけたい、また料理素材として広く使っていただけるものを作りたいという想いから、サラダフレークは誕生しました。できるだけ天然の原料を使いたいと、カニの赤色を表現した鮮やかな色は、トマトから抽出した色素を原料として使用されています。
ニッスイは、水産業から出発した会社です。ご説明いただいた工場長さんは、入社当初は遠洋漁業の船に乗り、北洋などで船凍すり身(船凍=船上で凍結したもの。漁獲から冷凍加工までが陸で行うより速く、より鮮度が高い)などを作っていたそうです。そのようなことから、原料のすり身の品質にはこだわりがあり、使用するすり身は社内や海外グループ会社などを通じて厳選された原料を使用しています。
すり身に卵白を加えると弾力などが良くなりますが、ニッスイでは卵フリーにこだわり、卵アレルギーの方でも安心して食べていただけます。
また、できあがりの商品は、かに爪肉に近づけるように、食感はほぐれやすく、ふんわりと食べ応えがあるように工夫されています。
品質管理も徹底されており、工場内へは静脈認証で関係者以外は入れません。異物混入対策のため、製造工程を200台を超えるビデオカメラ(通称「安全・安心カメラ」)で管理されていました。最終製品の検査では一般的な金属探知器やウエイトチェッカーに加えて、金属以外の異物を検査するX線検査も行われており、全製品のデータが保存されていました。